ひとつところにあるデータは,すぐになくなる。大事にしまっておいてもなくなる。これは避けられない,法則みたいなものだ。
米国海軍の内部文書によると,米国太平洋艦隊で7月末時点で600台近いコンピュータが紛失している。うち14台以上には機密データが入っていたという。海軍監査局はこの件について,「国家安全保障の脅威であり,米国海軍の恥とも云える」と報告している。
なくなった600台に入っていたデータ量を考えたら,開いた口が塞がらない話かもしれない。最低でも数GBのハードディスクは備わっているだろうし,そこになんGBのデータがあったか。開いた口が塞がらない話というより,笑い噺ともなりそうだ。
データをなくさない最後の方法は,ネットワークストレージだ。ローカルにあるデータというのは,なにかとなくなる。もちろん,ネットワークストレージ上のデータもなくなるときはなくなるのだが,たとえば,ネットワーク上の2個所にミラーリングをしたり,フリーネットなどと同様に,ネットワーク上を常に流通するような形態にすることで,すべてが一瞬でなくなることはなくなる。ローカルのハードディスクにあるのと同じようにネットワーク上のデータに迅速にアクセスできる手段が整いさえすれば,ネットワークは最後のデータ保管場所になる。至上,無比の。(過去記事)
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